古代の的氏の出身地の考察

1.はじめに
 的(いくは)氏については、「的氏の地位と系譜」(『日本古代の氏族と天皇』直木孝次郎著、塙書房、1964年に所収)に詳しい考察がされており、その出身地としては、的氏の本来の故郷が山背か河内かは不明だが、その祖先伝承を形成した6世紀において、河内・和泉を重要な基盤として栄えた氏族であるとされている。
 これは一つの有力な意見ではあるが、ここでは別の見解を提示してみたい。

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